心臓リハビリテーションでは、心筋梗塞、狭心症など心疾患をお持ちの患者さんに最適な運動指導を実施しています。これらの患者さんは病気による症状や入院による長期間の安静の影響で運動能力や体の調節機能が低下しています。
心臓リハビリテーションでは心臓疾患の患者さんに運動療法や生活習慣指導を行い、スムースな社会復帰や再発予防のお手伝いをします。また、運動療法を中心としていますが、食事療法や禁煙を含む生活習慣全体の改善も再発防止には必要不可欠です。
心臓リハビリテーションとは、心臓疾患の患者さんが、快適で質の良い生活を取り戻すための総合プログラムです。患者さん一人一人の状況に応じて、運動を含めた生活習慣の見直しと改善を図り、病気に対する正しい知識を身につけていただきます。
心臓リハビリテーション開始にあたり、一人一人の体力に応じた適正な運動強度を見極めるために、心肺運動負荷試験等を行います。その結果から、その方に合った最適な運動処方を作成し、面接にて運動と生活習慣に関してのアドバイスをさせていただきます。
その後は患者さんの体力や病状に応じて、ウォーキングや、自転車(エルゴメーター)を漕いだりしながら、少しずつ運動強度をあげ、可能な限り約5カ月間の心臓リハビリテーションを続けていただきます。また、定期的な検査により運動療法継続の可否判定および運動療法の効果の確認を行っていきます。
また、毎回のセッションでは、運動処方に基づいた運動療法を指導していきます。運動中は心電図モニタリングを行い、安全に配慮しています。
急性心筋梗塞、狭心症、開心術(冠動脈バイパス術や心臓弁膜手術)後、慢性心不全、大血管疾患(胸腹部動脈瘤術後など)、閉塞性動脈硬化症と診断されて治療中の患者さんが、心臓リハビリテーションの対象となります。
年齢に関係なく、心臓リハビリテーション開始後150日間が保険診療の適応となります。
心臓リハビリテーションには以下のような効果が認められています。