診療科・部門
脳神経内科
医師紹介
脳神経内科 部長
安田 雄 やすだ たけし
卒業年 | 昭和52年 |
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資格等 | 日本薬物脳波学会評議員など | 専門分野 | 神経疾患一般・パーキンソン病・てんかん |
診療内容
脳神経内科は中枢神経系(脳、脊髄)、末梢神経、筋肉などに生じた病気を診断して治療する診療科です。当院では、脳神経内科疾患全般にわたり幅広く診療しています。
意識障害、認知症、頭痛、痙攣、めまい、運動麻痺、感覚障害、歩行や平衡障害、筋萎縮、筋肉痛などの症状の精査を行っています。主要疾患としては脳血管障害、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、重症筋無力症、進行性ジストロフィー症、多発筋炎、ニューロパチー、てんかんなどです。
代表的な初発症状
頭痛
頭痛には筋緊張頭痛や偏頭痛が多く、通院により診断と治療が可能です。しかし発熱を伴った頭痛は要注意で、髄膜炎の場合があるので脳脊髄液検査が必要になります。
めまい
急に起こる回転性めまいには内耳性の前庭神経炎や良性発作性頭位めまい、メニエール病などがあり嘔気や嘔吐を伴います。徐々に歩行時の動揺感を伴って歩行障害が進行する場合は脊髄小脳変性症のことがあり頭部CT検査など行う必要があります。
意識消失発作
突然に意識消失を生じて倒れた時は失神とてんかんの区別が必要です。手足がけいれんして(振るわせて)意識がなくなった場合はてんかん発作が考えられ、頭部MRI検査や脳波検査など行う必要があります。
運動障害
片側手足の脱力、言葉が出ない、呂律が回らないなどの症状が急に出現した場合は脳梗塞や脳出血の可能性が高いため迅速な画像診断と治療が必要になります。片側の目や口が閉じられなくなる顔面神経麻痺も外来通院で診断と治療が可能です。
不随意に生じる手足の動き
手指が振るえる原因としては本態性振戦や薬物性振戦が多く見られます。安静時、手指の振戦と動作が鈍くなるパーキンソン病は外来で診断が可能で、薬物治療や生活指導を行います。
物忘れ・記銘力低下
初老期から老年期に徐々に進行する物忘れの原因としてはアルツハイマー型認知症が最も多い疾患です。進行すれば日常生活の維持が困難になりますが、最近は発症早期からいつかの薬物治療の選択肢があります。
可能な臨床検査
- 神経画像診断
- 頭部・頸部X-P検査、頭部CT検査(単純・造影)
- 頭部MRI検査(拡散強調画像、T1/T2強調画像、FLAIR画像、T2*画像、VSRAD)、頭蓋内血管撮影(MRA、BPAS)
- 神経生理学検査
- 脳波検査、末梢神経伝導速度検査、脳誘発電位検査、筋電図
- 神経超音波
- 頸動脈エコー検査
- 高次機能検査
- 改定長谷川式簡易知能評価スケール、MMSEなど
- 脳脊髄液検査