ドクタートーク・読んで効く処方箋

KARTE17 新任医師紹介 脳神経外科・脳卒中科

脳神経外科・脳卒中科 寺坂 薫医師

寺坂 薫医師 ■資格等
日本脳神経外科学会 専門医、指導医
日本脳卒中学会 専門医、指導医
日本認知症学会 専門医、指導医
日本頭痛学会 専門医
日本リハビリテーション学会 専門医、指導医
医学博士
国家公務員共済組合連合会 呉共済病院 顧問


たかが頭痛、されど頭痛。

 たんたらたらたんたらたらと雨だれが、
          痛む頭にひびく悲しさ

 石川啄木がこの言葉で自身の苦しみを詠んだように、樋口一葉、夏目漱石、芥川龍之介、トルストイ、ピカソ、ゴッホなど、多くの偉大な文化人たちも頭痛に苦しんでいました。我が国にも2000-3000万人もの方々が、日々頭痛と闘っています。私もその一人ですが、2008年に頭痛専門医として認定され、以来、呉共済病院(前任地)で、16年間、頭痛専門外来を行い、1500人以上の患者様を診察しました。その多くは片頭痛や肩こりによる緊張型頭痛ですが、中には動脈解離、脳腫瘍、副鼻腔炎、薬物乱用性頭痛、睡眠時無呼吸症候群など、原因のある頭痛も15%ほど見つかりました。

 特に片頭痛に悩む方々に朗報です。2021年には痛みを和らげる注射薬が登場し、月に一度の投与で大幅に痛みを軽減することができます。実際、私自身も片頭痛に悩まされていましたが、この注射薬の効果を体感しました。さらに、2022年には新しい片頭痛の鎮痛薬が開発され、頭痛治療は大きく進歩しました。頭痛は我慢する必要はありません。内服薬や注射によって症状をコントロールできます。頭痛から解放され、生活が変わったと喜ぶ患者さんも少なくありません。頭痛で病院を受診することにためらいを感じる方も、ぜひ頭痛外来を受診してください。進化した医療技術が、より快適な生活を実現します。

頭痛専門外来開設のお知らせ

外来診療日
月曜 午後14時〜16時

お問い合せ:倉敷紀念病院 医療事務部 医事課 TEL:086-465-0011



(広報誌SAY和 vol.81/2024夏号より)

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